この度の省エネモデル住宅は、高断熱・高気密の魔法瓶のような家の床下に熱交換器とエアコンを設置しました。少ないエネルギーで一年中家全体を快適な室温に保つことができる「住む人にも家計にもやさしい」省エネ住宅です。

【 熱交換型換気システム 】

換気システムでは常時きれいな空気を家に取り入れ、汚れた空気を排気します。
その換気の際に捨てられてしまう暖かさや涼しさを再利用(熱回収)するので、熱効率がよく、省エネです。
冬の場合、湿度も交換するので、室内の乾燥防止にもなります。

新型コロナウイルス対策にも役立つ換気システム

気体中に浮遊する微小な液体又は固体の粒子と周囲の気体の混合体をエアロゾルといい、5μm以上のエアロゾルを「飛沫」それ以下のものを「飛沫核」と呼びます。
最近の知見では、飛沫、飛沫核はある時間空気中を漂うことがわかっています。
2020年3月17日、米国立アレルギー感染症研究所が明らかにしたのは、新型コロナウイルスのエアロゾル化について、限定期間内で一定時間浮遊すること、エアロゾル化した後、空気中で最低3時間は生き残るという見解を出しています。

更に、現在の住宅の多くは「気密性」が高く、汚れた空気が部屋の外に出にくくなっています。
このような住宅で換気をせず閉めきった状態では、ウイルスなどで汚れた空気が部屋の中に溜まっていき、感染してしまう危険性が高くなります。

家庭内にコロナウイルスへの感染の疑いのある人が出た場合「その他の同居者の生活ゾーンを分けること」が厚生労働省から注意事項の1つとして挙げられています。
そう考えると空気の通る道筋である「換気経路」は、感染者が療養している部屋と感染者がいない部屋を分けてある事がウイルス拡散を低下でき望ましいと言えます。
この省エネモデルハウスの換気経路は、各室排気なので、汚染された室内の空気は他の部屋に流れない計画になっています。

【 24時間全熱交換型換気システム動画 】

【 床下エアコン 】

家電の中で一番電気代のかかるエアコンの設置方法にひと工夫しました。
省エネモデルの換気システムは床下から給気をします。
その機能を最大限生かして家全体に空気を循環させるために、床下にエアコンを設置しました。
冬の場合、床下に暖気を送り込み換気システムで空気を循環させることで、エアコンの温風による不快感なく、ほんのりと家の中全体が暖かくなります。また、床下が暖まり床材も暖まることで、床暖房のような効果も期待できます。

【 気密性能 】

気密性能C値 = 0.6㎠/㎡